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教科の特色

英語

多様な人々と協働する力を育む

小学生のみなさんへ

今、様々な社会問題や環境問題が、国境をえて世界規模で起こっています。私たちも国境をえて協力しあい、問題に取り組まなければなりません。例えば、SDGs(持続可能な開発目標)が新聞やテレビでもたびたび取り上げられていますが、多くの人が関心を寄せていることでしょう。英語は世界の共通語の一つであり、それを使いこなす力が今後ますます必要になっていきます。
一方で、言葉さえできれば協力しあえるというわけではありません。今なお多くの問題が解決されないでいるのは、様々な国や人々が問題に関わっていて、それぞれに主張があってぶつかり合うためです。その衝突の背景には、歴史や文化、価値観のいがあります。英語を上手に話せることも大事ですが、英語を使って何をするのかがもっと重要です。あくまで英語は手段であり、それを用いておいを理解しあい、いを乗りえ、協力しあうことが目的です。私たちは英語を教えるだけでなく、なぜ英語を学ぶのか、英語を学んだら何ができるのかを伝えていきます。 英語がますます重要になって、小学校の授業では英語を聞いたり話したりする時間が設けられ、年間当たりの時間数も増やされています。本校の中学・高校6年間では、聞くこと・話すこと・読むこと・書くことをバランスよく学び、さらに英語の力を深めていきます。様々な教材を通して世界の問題や、歴史・文化・価値観のいについても学んでいきます。小学校の英語の授業とい、英語のルール(文法)や発音記号など、難しい内容も学びますが、段階をんで一つずつ進めていきます。 また、4技能の英語力を測るテストを毎年受検しています。これは中高6年間の英語力を測定するために作られたテストで、合否判定ではなく、スコアという形で1年ごとの成長が実感できます。日々の授業をおろそかにすることなく、真剣に取り組んでほしいと思います。

保護者の方へ

フェリス女学院の英語教育は、英語によるコミュニケーション能力を高め、文化や価値観の異なる多様な人々と協働して諸問題に取り組める人材を育てることを目指します。そのために、中高6年間の英語の授業を通して、多様な価値観について学び、他者を尊重し他者のために貢献する精神を養います。また、論理的思考力と表現力を備え、主体的かつ自律的に学ぶ学習者の育成を目指します。

中学1年・2年

中学・高校、そしてその先の学びの土台となる英語の基礎力を身につけます。導入期には、発音と文字の関係性を学ぶフォニックスを取り入れています。英語を聴いたり、発音したりする機会を多く持ち、文法事項の理解や語彙の習得を音声の面からもサポートします。また、ペアワークやグループワークを通じて、英語によるコミュニケーション力の土台を作ります。自律した学習者を目指し、発音記号の読み方、ノート・単語帳の活用法や問題集等の取り組みも学びます。様々な題材を通して異文化に親しめるよう、学校図書館所蔵の初級者向け洋書を利用した多読にも取り組みます。学んだ文法・語彙を活用し、リーディングやリスニングのトレーニングだけでなく、身近なテーマでライティング活動や、短いスピーチやスキットなどを通してスピーキング活動を行います。

中学3年・高校1年

文法力・語彙力・思考力を土台に、英語によるコミュニケーションの力をさらに伸ばします。具体的には、高1までに、高校文法の大部分を、使用する場面を意識しながら学習します。また、多読・速読や辞書指導、単語の小テスト等を通じて、語彙力の基盤を固めます。リーディングにおいては、様々なジャンルの文章に親しみつつ、英文の直読直解を目指します。英語の論理構成や、スキミングやスキャニング等の読解方略も学びます。リスニングの学習では、実生活に即した生の素材も扱い、英語の音声変化等に注意しながら聴解力を高めます。ライティングやスピーキングにおいては、身近な事物の描写や、パラグラフ・ライティングやスピーチの構成の知識に基づく論理的な意見表明の訓練をします。さらに、4技能統合型の授業の中で、理解した内容の要約や、ペアやグループでの意見交換も行います。また、シャドーイング等の技法を学び、家庭学習の充実を図りながら、自律した英語学習者としての基礎力を養成します。英語の運用力と社会に対する意識を総合的に高めるため、有名人のスピーチの暗唱・発表や、シンプルなディベート活動、社会問題の解決策についてのグループ発表等も行っています。

図書館洋書コーナーでの多読指導

洋書に親しむPOP作成

高校2年・3年

これまで学んできたことを土台に、4技能の発展的な活動を行います。専門的な話題や抽象的な内容を扱った文章を読めるよう、語彙の増強、文法事項の確認を行います。語彙は教科書に加えて単語集を併用します。継続的な単語学習を続けられるよう、小テストを定期的に行い、生徒はこれをペースメーカーとして活用します。文法については、教科書に加えて、問題演習や英作文のテキストを用いてより深い理解を促します。また、リーディングスキルを総合的に高めるために、文章の内容確認に加えて、速読やパラグラフリーディングの練習を行います。さらに、文章の論理構造や展開の仕方、ディスコースマーカーの働きを学んで論理的に読む力を高めます。リスニングについては、音読や聴解演習を継続して行います。スピーキング・ライティングについては、様々なトピックに対して自分の意見を述べられるよう、文章の基本構造を意識して原稿を作り、発表する練習を積み重ねます。また、大学入学共通テストや大学の過去問を用いたテキストを授業で扱います。論説文や物語文など英文に多く触れ、客観式・記述・要約などの問題演習を行うとともに、内容の軸を意識して読む力を育てます。クラスは名簿順による単純2分割を基本としますが、内容に応じ、生徒の希望による標準・発展クラスに分割して行う期間があります。