【生徒作成記事】「夢と現実の境界線─弁護士に聞くキャリア論」(1/22UP)
2026.01.22
[プロジェクト]
昨年末に、初めての試みとして「アカデミックウィーク」を実施しました。これは、学問の世界により深く出会い、社会とつながることを目的として、多様な分野で活躍されている専門家の方々をお招きし、探究のプロジェクト学習の一環、あるいは生徒の興味関心に応じて集中的に講義を受ける5日間のプログラムです。学校外でも、ICU(国際基督教大学)・東京大学医科学研究所へのキャンパスツアーを行ったり、J3(中3)は職場訪問で企業を訪れるなど、普段の学校生活ではできない経験をすることができました。
今日は、その講義の一部を生徒がご紹介します。
11月のアカデミックウィーク最終日、弁護士として国内外で活躍されている畠山佑介先生をお招きし、これまでのキャリアや生き方について講演していただきました。畠山先生は大学で国際関係論を専攻し、その後はロースクールに進学、法律事務所や外務省での勤務を経て、現在は企業法務に関するお仕事をなさる傍ら大学院の博士課程に在籍し、研究を続けていらっしゃいます。
講演は「夢と現実の境界線を曖昧なままにして生きる」というタイトルで行われました。これは、夢に辿り着けないからといって簡単に諦めず、現実とのギャップを埋めることで夢に近づく努力を継続することが大切だというメッセージです。キャリアとは「どう生きるか」「どのような自分になりたいか」であり、キャリア構築のためには必要な能力や経験を戦略的に得ることが必要である一方、後になって振り返ってみないと分からない繋がりもあるというお話から始まり、今までの経歴やお仕事内容について詳しく話してくださいました。
まず、「弁護士」というと、一般民事や刑事弁護を思い浮かべますが、畠山先生はそうした経験を積む中で、任期付公務員という存在を知り、期間限定で外務省で働く機会を得られました。外務省では条約策定といった外交交渉の最前線で働かれ、その後、在英国日本国大使館にて国際公務に携わりながら国際法の知見を深められました。今日世界の戦争や紛争が絶えない中で、国際法の必要性そのものに疑問が投げかけられることもありますが、国際法ができてからそれらの数は減少しており、国際法の重要性はとても高いのだそうです。
大使館での勤務を終えた翌日から、スイスで行われた国連国際法委員会の国際法研修に参加された先生は、この研修で出会った一部の人たちが別の地域出身の人たちを明らかに差別していたことにショックを受けたそうです。そうした現実に向き合い、自身が差別の対象ではなくても声をあげて変化を促していくことが大切で、フェリスのスクールモットーである「For Others」の精神はそういう時に大きく関わってくるというお話をしてくださいました。
現在先生は、国内の法律事務所で国際法や国際通商法に関するお仕事をなさっています。国際的な活躍のためには語学学習や適切な自己PRが必要であり、様々な経験を通じてやりたいことを見つけ、夢を見るだけではなく現実を夢に近づける努力をすること、複数分野を掛け合わせた強みを持つこと、常に先を考えた努力を継続すること、世界をよくしたいという思いを持ち続けることなど、多くの新しい視点と学びを伝授して頂きました。
畠山先生ご自身も、失敗をしたり、うまくいかない経験もあったそうです。「想像通りではないキャリアや寄り道も楽しみ、時に楽観的に考えることも大事だ」という前向きなお言葉に励まされました。
今回のご講演では、想像していたよりも多岐にわたる外交官や弁護士の仕事内容、そしてこれからの生き方についてのヒントをいただくことができ、とても良い機会になりました。ここで学んだことを心に留め、夢と現実の境界線を曖昧なままにして生きたいと思います。
沢山の質問に答えて頂きました

講演後、先生と歓談のときを持ちました














