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「シリーズ:人はなぜ学ぶのか」③画家の卒業生にインタビュー(後編)(12/05UP)

2025.12.05

[プロジェクト]

>>>前編はこちら<<<

「シリーズ:人はなぜ学ぶのか」第三回後編(前編はこちら)は、いよいよ現在のCさんとフェリスでの学びについてのお話です。フェリスでの学びがどう活かされて、今のCさんを形作っているのでしょうか。美術を仕事にするということの現実的な側面や、社会とのつながり、在校生に向けてのアドバイスもいただきましたので、どうぞご覧ください。

①今、もっとも興味があることについて語ってください。
最近はイラストのお仕事もやってみたい!という思いがあり、水彩でよく描いています。絵自体もたくさん描いていきたいのはもちろんですが、どうやってそれを社会と繋げていくか、仕事にしていくかといった部分が一番気になっているところです。コロナ禍を経てずいぶん時代が変わってきたように思うので、自分を売り込む方法や企画を新しい視点から考えていく必要があるのだと思います。

②卒業してから今までの間で、一番うれしかった経験はなんですか?
展示をすることが多いのですが、見にきてくださった方から作品への感想をいただいた時はとても嬉しく思います。また、ずっと会っていなかったフェリスの同級生と展示会場で再会した時などは、美術の道が自分を社会と繋げてくれているのだと実感してとても嬉しく思いました。
 

③フェリスでの学びが今に活きていると思う瞬間があれば、教えてください。
フェリスは先輩後輩関係が独特で、しっかり敬語を使って話すなど、中学生でそこまで厳しくしなくても…と思うこともあったのですが、卒業後お客様や先生方とお話をしたり、メールやお手紙のやりとりをしたりする中で、あの時実践しておいて良かった!と思うことが多々ありました。言葉遣いは思った以上に信頼に直結してきます。
また、卒業する頃には日々の礼拝での説教が自分自身に浸透しているところがあり、一つの出来事に自分自身で解釈を加えて救いのある方向に捉えていくような癖がついていました。これからも良いことも悪いこともたくさん起きていくだろうと思いますが、なんとか乗り越えていけそうな気がするのは礼拝のおかげなのかもしれません。

④今後チャレンジしてゆきたいことはありますか。
自分の作品をよくしていきながら、制作を一生続けていきたいです。また、一生続けられるような土台を、これまでつながってこられた色々な方々と協力しながら作っていけたらと思います。
 
⑤フェリス生に向けてひとこと!
フェリスは専門性の高い先生方がたくさんいらっしゃるので、みなさんぜひ授業をよく聴いて存分に学んでください!
どんな専攻に進んだとしても、深掘りしていくと教科を横断することになる場合がほとんどです。(美術だと、画材の知識→化学ほか、美術史→世界史・日本史・聖書・倫理、絵巻物→古文、色彩心理学→統計学(数学)、現代アート→網羅的に全教科)
大学院に入ってから、もっと基礎を固めておけば良かったと思うことが多々あります。今のうちから知識を身につけておくのがおすすめです。

「社会」との繋がりという現実的な側面にも冷静に目を向けながら、常にチャレンジ精神旺盛に創作活動を深めている姿が印象的なインタビュー後半でした。
中高の生活で鍛えられた言葉遣いが他者からの信頼の土台となり、日々の礼拝から得た考え方が自分の精神的な土台になっているというお話からは、フェリスを卒業した後に個々人の中に残るものの力を感じます。
在校生に向けては、領域横断に備えて基礎知識を身につけておくことの重要性についてご助言いただきました。一見使わないように思える知識でも、人生の思わぬタイミングで必要になることはよくあることです。Cさんはこのインタビューを通じて、そうした知識をまずは学ぶことの大切さに改めて気付かせてくださいました。
大学院までの学びと現在に至る創作活動の中で、様々な知識や技能を有機的に結び付けてきたCさん。その確かな実力の背後には、確かに「学問の尊重」の精神が息づいています。

シリーズ「人はなぜ学ぶのか」は今後も続きます。次回もお楽しみに!

「シリーズ:なぜ人は学ぶのか」のバックナンバーはこちら↓
「シリーズ:なぜ人は学ぶのか」①世界史の先生にインタビュー(前編)
「シリーズ:なぜ人は学ぶのか」①世界史の先生にインタビュー(後編)
「シリーズ:なぜ人は学ぶのか」②古典の先生にインタビュー(前編)
「シリーズ:なぜ人は学ぶのか」②古典の先生にインタビュー(後編)
 

大学での制作の様子

フェリスの頃の体操服で作業中

卒業制作!

現在の作品

現在の作品