授業探訪:美術選択授業 ― 自由と創造の広がるアトリエ (12/11UP)
2025.12.11
[授業]
本校ではS2(高2)およびS3の選択科目において、美術を選ぶこともできます。今回は、この通称「美選」の授業にお邪魔し、取材させてもらいました。
今年度のS3美選は、9名の生徒が参加しています。少人数クラスならではの、アットホームな雰囲気が魅力です。美術が大好きな生徒同士が集まっているため、授業中は自然と作品を見せ合い、感想を伝えあいながら、制作を進めています。互いの発想に刺激を受け、「次はこんな表現に挑戦してみよう」という意欲が生まれる、まさに小さなアトリエのような空間です。
美選の大きな特徴は、生徒自身が制作するものを決め、「自分はどんな表現をしてみたいのか」という問いに真正面から向き合い、挑戦することが許される自由なカリキュラムにあります。
油絵やデッサンといった伝統的な表現方法に取り組む生徒もいれば、アニメーションや写真作品に挑戦する生徒もいます。それぞれが自分の進路や関心に合わせて課題を設定し、世界に一つだけの作品を形にしていきます。美大受験を視野に入れて技術を磨く生徒もいれば、純粋に趣味として美術を楽しむ生徒もいます。どちらにとっても、自分のやりたい表現を思う存分試せる場となっています。
こうした多彩な制作活動を支えるのが、充実した設備環境です。デッサン用の石膏像、大小さまざまなキャンバス、写真や動画編集用のソフトウェアまで揃っており、描く・作る・撮るのすべてに対応できます。指導にあたる教員は、光の当たり方を的確に捉えるコツ、木炭の持ち方や濃淡の表現、対象をよく観察する力など、基礎から応用まで一人ひとりに丁寧にアドバイスします。自由製作といっても、ただ放任するのではなく、基礎的な技法を踏まえた上で「どうすればもっと魅力的に表現できるか」を共に考えてくれます。
例えば、柑橘系の果物を題材にした色彩構成の課題では、彩度の高いオレンジやレモンを四角い画面の中にどのように配置すれば生き生きと見えるのか、色の組み合わせや構図の工夫を通して学ぶことができます。方法論を資料で確認しながら、自分の手で確かめていく過程は、知識と実技が結びつく貴重な体験です。
美術の学びは、単なる技術習得にとどまりません。観察する力、工夫する力、表現する力は、将来どの進路に進んでも必ず役立ちます。そして何より、自分の思いを形にする楽しさを実感できる時間は、生徒たちの高校生活を豊かに彩ります。家族のような温かさと、教師陣の確かな指導に支えられたこの環境で、生徒たちは日々、自分だけの表現を探し続けています。
(※美選は、一定人数以上の生徒が希望した場合に開講されます。)
【生徒作品】色彩構成(飲料)

【生徒作品】色彩構成(アスパラ・クレヨン)

【生徒作品】映像作品

【生徒作品】映像作品

作業の様子















