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「ナナメの関係」が後押しする自学自習―自習室「F-TomoRoom」(6/26UP)

2025.06.26

[日常生活]

新学期が始まっておよそ二か月、生徒たちは徐々に日々の生活のペースを掴んできたようです。学校行事や学年行事に参加する中で友人も増え、自分なりの学校生活の過ごし方も定まってきたらしく、みな先月よりもくつろいだ様子に見えます。

しかしながら、こと学習面に関しては、まだまだ自分なりの形を見つけられていない生徒も多いようです。特に入学したてのJ1(中学一年生)の中には、宿題や課題のペース配分に悩んだり、特定の課題が出されない科目への取り組み方を模索したりと、これまでの学習とのギャップに直面している生徒の姿もちらほら見受けられます。上級生でも、学年が上がって内容が難しくなるにつれ、自力で解けない課題で詰まってしまう生徒が増えてきています。

本校では、そうした日々の自主学習のサポートのため、J1~J3(J3は希望者のみ)の中学生を対象に、メンター付き自習室「F-Tomo Room」を放課後に開室しています。この自習室は授業終了後から18:00(冬期は17:30)まで利用でき、大学生・大学院生のメンター数名に質問をしながら自習することができます。
また、この自習室は、友人と話しながら自習できるアクティブルームと一人で静かに自習ができるサイレントルームに分かれており、生徒たちはその日の用途によってこの二つを使い分けることが可能です。さらに、定期的に学習方法に関するアドバイスが受けられるイベントも開催されています。

Jの生徒たちは、この自習室を活用しながら自学の習慣を身に付けています。4月中旬ごろからは、放課後友人と誘い合ってアクティブルームへ向かう生徒たちの姿もよく見かけるようになりました。
利用している生徒からは、「メンターさんがやさしく、とても入りやすい雰囲気なので、積極的に友達を誘って行っている」や、「課題で詰まってしまったところも、メンターさんと一緒に考えるとすぐに分かるようになった!」などの声も聞かれました。
部活動までのスキマ時間を利用して宿題をこなしに行ったり、放課後の時間をきっちり使って一週間分の復習をしたりと、活用の方法は様々ですが、分からないことが出てきたときに気軽に質問できる人がいるという環境は、生徒たちにとってやはり心強いもののようです。「教員に質問するのはハードルが高くても、メンターさんになら質問できる」という生徒も多く、いわゆる「ナナメの関係」の良さが活かされた空間になっています。

自分なりの学習習慣を身につけることは、すべての学びの土台です。Jのうちに自分なりの学びのスタイルを構築し、それを活かしてSでより専門性の高い分野の学習に入ってゆく。そんな流れが理想ですが、中学生が一人で自分に合った学習習慣を見つけ出すのはなかなかハードルが高いことです。それを後押しするのが、自習室であるF-Tomo Roomなのです。

自主自立が特徴だと言われることの多いフェリス生ですが、全員が最初から自学自習ができるわけではありません。生徒たちの多くは、フェリス生活の前半部分にあたるJの期間を費やして、友人や教員、時には自習室のメンターさんの力を借りることで、少しずつ自律的な学習習慣を身につけてゆくのです。

入室記録を付けている様子

友達と自習する生徒たち

メンターさんに質問する生徒

学習支援イベントの様子