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授業探訪:「世界史」~タイムスリップ展覧会~(3/28UP)

2025.03.28

[授業]

中学の歴史では、現代にいたるまでの歴史の流れを、日本と世界の視点から理解するとともに、歴史的諸事象について多角的に考察を深めます。
歴史と言うと、“ただの暗記科目”だと思われがちですが、歴史の本質は「科学」です。過去、そして現在を見つめた時に、なぜそうなるのか?どうしてこのような違いがでてくるのか?――次々と湧きおこる疑問に対し、自分なりに答えを求めていくためには、論理的で理性的な思考と判断力を養う必要があります。中学生のうちからこうした力を育むために、授業では知識の一方的な伝達ではなく、文献・絵図・統計などを用いながら、ワークやディスカッションを通じて、生徒自身が「考える」「知らない世界を想像する」ことのできる能動的な学習に重きを置いています。

今回はJ2(中2)世界史の年間最後の授業にお邪魔し、生徒による作品を展示する「タイムスリップ展覧会」を取材しました。
生徒たちにとって、世界史を本格的に学ぶことは初めての体験であり、メソポタミア文明に始まり、フランス革命にいたるまで、様々な時代・地域との出会いの連続でした。ある生徒は「一年間、ソアリンに乗っているようで、ずっとワクワクしていた。」との感想を寄せてくれました。
(※東京ディズニーシーのアトラクション。ハングライダーで、世界中を飛行する体験ができる。)

そうして学んだ古代~近世の中から、それぞれもっとも興味が湧いたテーマを見つけ、さらに自分で調べて知識を深め、タイムスリップしたかのような「同時代を生きる」作品に落とし込んでいきます。各自が工夫を重ね、新聞、ポスター、文学、映像など、個性あふれるユニークな作品が出揃い、「すごーい」という歓声や笑いが絶えない展覧会となりました。
以下の写真でその一部をご紹介します。これら以外にも、「古代エジプトの数学研究」(手作り問題集付き)、『ローマの滅亡』(古代ローマ帝国の滅亡の瞬間を、ある家族の視点から描くオリジナル小説)、「ガリレオ・ガリレイへの判決文」、「地動説のボカロ動画」など、素晴らしい作品がたくさんありました。(一部を2025年度オープンスクールにて展示予定です。)
世界史との出会いが、生徒たちの視野や価値観をひろげ、より世界が立体的に見えてきたのではないかと思います。

 

【生徒作品】現代風『ガリア戦記』の表紙

【生徒作品】古代エジプト:労働者の実情にせまる新聞

【生徒作品】古代ローマ:剣闘士の試合ポスター

【生徒作品】古代中国:秦の始皇帝に関する新聞

【生徒作品】メソポタミア文明:楔形文字の粘土板とシュメール人

【生徒作品】中国:科挙のカンニングペーパー(3㎝)