図書館をみんなの居場所に(02/28UP)
2025.02.28
[日常生活]
本校の図書館は生徒たちの学校生活に欠かすことのできない施設です。生徒たちは休み時間、放課後、そして授業時間に図書館を積極的に利用し、学びを深めています。
図書館に対して、静かに本を読む場所、自習する場所、資料を集める場所というイメージをいだく人が多いかもしれませんが、図書館には他にも多様な用途があります。今回は司書教諭への取材をもとに本校の図書館の様子についてお伝えします。
学校図書館には「教育課程の展開に寄与する」「児童生徒の健全な教養を育成する」という目的があります。この目的を達成するために、生徒たちの「現在」を軸にし、異なる分野を専門とする教員と連携しながら、蔵書の更新を行い、書架を魅力あるものにするよう努めています。限られた書架に新たな資料を置くためには利用価値の下がった資料を除架しなければなりません。しかし、ある意味ではどの本にも価値があるので、蔵書の廃棄は断腸の思いで行っているそうです。
学校図書館には「読書センター」「学習センター」「情報センター」の3つの機能がありますが、近年は「文化センター」としての役割も期待されるようになっています。本校では夏休みや放課後に哲学対話やブックトークなどのワークショップを行っています。「心の拠り所」としての役割も果たせるように、レイアウトを少しリニューアルして、Yogiboとラグを上下階の一角に置きました。その上でくつろぎながらゆったりと読書ができます。放課後に覗いてみたところ、友達と一緒に思い思いのスタイルでくつろぐ生徒たちの姿が見られました。別の一角には、静かに集中して学習できるよう、イヤーマフの置かれた机と椅子のスペースも設けられており、多様なニーズに応える空間になっています。
各クラスの図書委員は週に1回、配架当番をします。当番の終了後には「図書委員日誌」に一言記入し、他の委員のコメントにも目を通します。新たに購入する本の選書も行います。司書教諭いわく、図書委員は多様なジャンルに関心があり、彼女たちが選んだ本は人気があり、よく借りられているとのことでした。
今年度は「山手女子4校の図書委員交流会」も開催され、図書委員は横浜雙葉中学高等学校の図書館を訪問しました。お互いの図書館や委員会活動の紹介、クイズ、書名かるたをして交流を深め、本や図書館が好きな者同士で楽しい時を過ごしたそうです。
図書委員会には運営部という組織もあり、様々な企画をして図書館を盛り立ててくれています。 この12月には雑誌用の本棚を利用したクリスマスイベント「本のアドベントカレンダー」を企画しました。
運営部は「〇〇長」などの役職を定めず、学年や経験年数によらないフラットな関係で運営されています。図書館がみんなの居心地のよい居場所になるよう、自由にアイディアや意見を出し合い「権限によらないリーダーシップ」を発揮して活動しています。
山手女子4校図書委員交流会 (横浜雙葉中学高等学校の図書館にて:2024年12月)

図書委員運営部による「本のアドベントカレンダー」
