授業探訪:「化学」~実験結果を解析する~(1/17 UP)
2025.01.17
[授業]
化学の世界には、物質がどのように変化するかを探求する魅力的な実験がたくさんありますが、その中でも「反応速度の測定」は、化学反応がどのくらいの速さで進むのかを理解するための重要なテーマです。
今回はS2(高2)化学の授業にお邪魔し、生徒たちがどのように測定実験を行っているのか取材しました。
地下の理科室を訪れると、白衣姿に身を包んだS2が、過酸化水素水(オキシドール)に二酸化マンガンを加え、酸素を発生させていました。反応式は2H2O2 → O2 + 2H2Oです。
ブクブクと発生する酸素をメスシリンダーに集め、1分ごとにその体積を測定します。最初は勢いよく酸素が発生しますが、徐々に緩やかになっていく様子が観察できます。
そして時間ごとに発生した体積量の数値をエクセルに入力し、過酸化水素の分解速度を計算します。得られた結果を元に、過酸化水素の濃度と分解速度の関係を作図し、考察を行うところまでが、今回の授業のゴールです。
この化学反応自体はさほど特別なものではなく、結果は教科書に載っていますが、実際に実験を行うことで、生徒たちは失敗を経験します。その時に、なぜ失敗をしたのかを考察し、考える力を養っていくことが大切です。
S2化学ではこれ以外にもコロイド(目には見えない微細な粒子の性質を調べる)や沈殿滴定(液体への溶けにくさを利用して、溶液の濃度を求める)などの様々な実験に挑戦し、科学的思考を日々鍛えています。
過酸化水素水を量ります

酸素が出てきました

エクセル計算
グループでの考察
