メキシコと出会う(10/25UP)
2024.10.25
[プロジェクト]
9月、駐日メキシコ大使館の学術科学技術担当書記官コスメ・ガルシア氏をお迎えし、講演会を開催しました。
放課後に有志の生徒で集まり、メキシコに関する基礎知識や、400年以上にわたる日本とメキシコの友好関係についてお話を伺いました。
実はフェリス女学院とメキシコには深い関わりがあります。1874年(明治7年)、日本を含むアジア地域で「金星の太陽面通過」の全過程が観測できることから、メキシコから天体観測隊が派遣され、彼らが選んだ観測地点の一つが、山手本村、現在のフェリス女学院のグラウンドでした。(→詳細は「日本天文遺産に認定!フェリスで天体観測」の記事をご覧ください。)
この観測隊の派遣が契機となり、翌年の日墨修好通商条約締結につながり、日本とメキシコは対等な立場で交流できるようになります。
このようなご縁もあって、今回の駐日メキシコ大使館による講演会が実現しました。
講演の後は、メキシコの伝統的な切り絵細工(パペルピカド)のワークショップを行いました。色とりどりの紙を綺麗に切っていくと、浮かび上がるMEXICOの文字。一番最初に完成できた人たちはメキシコ大使館グッズをもらえるとあって、皆で大盛り上がりでした。
質疑応答では、生徒からメキシコ人と日本人の時間感覚の違いについて質問が寄せられ、ガルシアさんはユーモアたっぷりに、あるスペイン語のフレーズを教えて下さいました。
メキシコでは “Ahorita”アオリータという表現がよく使われ、これは「ちょっと待って、今すぐに。」という意味の言葉だそうです。しかし、その「今」には幅があり、2秒かもしれないし、3週間かもしれないとのこと。このメキシコ人の時間感覚を理解していないと、「今すぐって言っていたのに全然来ない。メキシコ人は時間にルーズである。」という印象を持ってしまうかもしれません。時間に追われない、おおらかな国民性が伺えます。
普段は遠い地球の反対側の国ですが、こうして交わりの時を持つことで、生徒たちの「世界」が広がっていく貴重な体験となりました。
メキシコに関する基礎知識を教えて頂きました
切り絵細工(パペルピカド)に挑戦中
完成しました!
メキシコ大使館のゆるキャラ「モルカちゃん」
モルカヘテというお皿に、ワカモレやサルサを入れることにちなんで