フェリスゆかりの地を巡る―J1山手めぐり(5/27UP)
2024.05.27
[行事]
去る5月17日、前日までの雨とはうってかわってよく晴れた青空の下で、J1(中学1年生)が毎年恒例の「山手めぐり」を行いました。山手めぐりとは、入学して間もないJ1の生徒が、本学院の始まりの地であるヘボン邸跡や創立者・キダー先生の眠る外国人墓地など、山手に散在するフェリスゆかりの地を巡り、学校のルーツを学ぶ大切な行事の一つです。
本年度は主に、学院資料館・ヘボン邸跡・元町公園・外国人墓地・山手37番地などを中心に、半日かけてぐるりと山手を一巡しました。
校舎を出発し、まず向かったのは山手通りにある学院資料館です。ここでは、職員の方からフェリスの創立の次第や関東大震災の折のカイパー先生の殉職に関するエピソード(カイパー先生はフェリスの毎朝の礼拝の場であるカイパー記念講堂の名前の由来となった人物です)についてお話を伺い、学院にとって欠かすことのできない歴史について学びを深めました。近年発見されたばかりだというキダー先生の写った古写真などの貴重な資料も見せていただき、生徒たちもみな興味津々といった様子でした。
その後、ヘボン邸跡を見学し、元町公園の自然の中で小休憩を取った後は、外国人墓地への墓参へ向かいました。
外国人墓地では、先述のキダー先生とカイパー先生のお墓にそれぞれお花を手向け、全員で黙祷を捧げました。“キダー先生のお墓はフェリスの校舎が一望できる場所にあるので、キダー先生は今でもなおフェリス生の学びを見守ってくださっている”という資料館の職員の方のお話には、生徒のみならず教員までも気が引き締まる思いがしました。
最後に、かつて寄宿舎として用いられていた区画である山手37番地の見学を行い、いつもの校舎へ戻りました。このころになると、起伏の激しい山手をたっぷり歩いた生徒たちはもうへとへと!ちょうどお昼時に戻ってきたので、生徒たちは友人らとおのおの楽しくお弁当を食べて、無事解散の運びとなりました。
今回の山手めぐりでは、これまでフェリスに携わってきてくださった多くの方の思いに触れ、参加した生徒・教員一人一人が「フェリスとはどのような学校か」をあらためて問い直すよい機会となりました。
忙しい日常の中でも、フェリスが大切にしてきた"For Others"(他者のために)の精神や、“Be a brave pioneer”(勇敢な先駆者たれ)の精神をなおざりにしないよう、気持ちを新たに日々の生活を送ってゆきたいところです。


