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歌声再現プロジェクト(1/13 UP)

2023.01.13

[プロジェクト]

フェリスの創立者メアリー・E.キダ―がはじめて教えた讃美歌を、現代の生徒が歌って再現するというプロジェクトが行われました。

プロジェクトに協力してくれたのは、13人のボランティアの生徒たち。
学年はバラバラで、初めて顔を合わせる人たちもいます。
でも、歌を愛する心は同じ。
短時間でポイントだけ確認をしたら、すぐに本番です。
心ひとつに荘厳で美しいハーモニーをカイパー記念講堂に響かせました。

歌われたのは、日曜学校用の讃美歌集『Children's Praise』(Presbyterian Board of Publication, 1867年)の中から、「Jesus Loves Me」「Beulah」「Saviour, Like a Shepherd Lead Us」「Little Things」の4曲です。

1871年秋から、キダーは生徒を女子に限り、アルファベット、聖書、讃美歌を教えるようになりました。
1871年10月21日付のキダーの報告書の中には、当時の生徒たちがこの4曲を歌えるようになったことが記されています。
報告書の受取人であるアメリカ改革派教会外国伝道局のジョン・M.フェリスに対しては、「これらの貴重な讃美歌を、こんなに美しく歌う生徒たちの可愛らしい声を聞き、彼女たちの心が応答する日も近いことを感じられたら、あなたの心もきっと和まれることだろう。」(『RCA伝道局報告書に見るフェリス』、p.16)と述べています。
これは、明治期の日本人の子どもたちが西洋の歌を歌ったことを記した、現存する最も古い記録です。

フェリスの音楽の歴史は、キダーが教えた4つの讃美歌とともに始まったとも言えましょう。
150年前の歌声が、時空を超えて今ここによみがえりました。

参考文献:
・フェリス女学院150年史資料集第3集『RCA伝道局報告書に見るフェリス』、学校法人フェリス女学院、2015年
・榎本義子訳、フェリス女学院資料室編 『キダー公式書簡集 ゆるぎない信仰を女子教育に』、学校法人フェリス女学院発行、2007年

 

 

録音中

伴奏はリードオルガン