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哲学対話のすすめ(12/7 UP)

2022.12.07

[プロジェクト]

大学の先生をお招きして行われる、模擬講義。
今回は、上智大学文学部哲学科教授の寺田俊郎先生と、3名の学生の方をお迎えし、哲学対話の世界に触れることができました。
中学3年生から高校3年生までの30名の生徒が、放課後の大教室に集まりました。
 

はじめに、寺田先生から、哲学とは何か、哲学対話とは何か、知識としての哲学と活動としての哲学の関係について講義をしていただきました。
哲学対話では、人間と世界についてのさまざまな問い、答えがすぐには見つからない問い、答えが一つとは限らない問い、答えがないかもしれない問いを、自分と対話し、他の人と対話しながら探究します。
輪になって座り、一つ問いを決めて、対話の心得を守りながら、対等な対話相手として自由に、率直に話し合います。無理に結論を出そうとする必要はありません。
 

講義の後は、複学年構成の3つのグループに分かれ、複数の教室を使って哲学対話を実践しました。
テーマは、「なぜ地球に優しくしなければならないのか」。
問いに対する所感から、未来に対する意識、人間と他の生き物との比較、地球における人間の立ち位置などについて、1時間近くにわたって活発な対話が行われました。

進行役の寺田先生や学生の方々の助けを得ながら、自分の考えを言語化し、多様な意見に耳を傾けることを楽しんでいました。
他学年の生徒とともに一つの問いについて考えを深めていく過程で新鮮な発見が得られたようです。

参加した生徒たちからは、
「哲学というと歴史上の哲学者の思想を学ぶというイメージがありましたが、今回の哲学対話を通じて新しい哲学の形を知ることができて、とても楽しかったです」
「哲学は人生の機微に触れる手がかりになると感じました」
といった感想が聞かれました。

生徒たちは、修養会などの行事や普段の学校生活の中で、抽象的なテーマについて話し合うことに親しんでいます。
哲学対話は、フェリスの日常に根付いている対話の文化に通じる営みであるように感じられました。