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教えて学ぶ『伊勢物語』(9/16 UP)

2022.09.16

[授業]

教壇に立って古文の解説をするのは生徒たち。
高校2年生の国語特講の授業で、履修生徒が『伊勢物語』第九段「東下り」の模擬授業を行いました。
文章をいくつかのパートに分け、3~4人のグループごとに担当箇所を決めて、入念な下調べを踏まえて授業をします。
文章の内容をよく理解して本番に臨むだけでなく、聞き手の生徒たちに問いかけたり、文中に登場する花や鳥などの写真を活用して情景をイメージさせるなど、実際の授業さながらの工夫が見られました。
座って参加している先生を指名して質問をする一幕もあり、生徒たちは落ち着いた様子で堂々と授業をしていました。

模擬授業をするには、多くの準備が必要です。
4月から5月にかけてはまず、『伊勢物語』の別の段について、先生に授業をしていただきました。
その中で、文法や単語の知識に基づく文章の正確な理解を土台とした上で、注釈書などの様々な情報を取り入れ、根拠に基づいて取捨選択していくことを学びました。
その後は、自分たちの力で文章を読み解くことに挑戦します。
最初に、文章をきちんと品詞分解して、文法的に説明できるようにし、現代語訳を行います。
続いて、図書館で注釈書や参考書などの資料を読みながら、グループごとに下調べを行いました。
さらに、下調べの結果を先生に確認していただき、内容についてのアドバイスなどをいただいたうえで、授業のやり方について話し合い、発表を行いました。
聞き手の生徒たちからのコメントシートによるフィードバックや、発表者自身による振り返りシートの記入を通じて、より良い授業づくりへの意識も高まりました。

生徒たちの授業からは、文章に書かれた言葉そのものの意味をきちんと正確に読み取ろうとする姿勢が伝わってきました。
普段の授業においても、こまめに辞書を引き、助動詞や助詞、活用といった文法的知識に基づいて、本文に忠実に読むことが大切にされています。
書かれている言葉に徹底的にこだわることによって、ある言葉を使うことで表される状況や心情などを精緻に想像することができるようになり、より深く、面白く古文を読み解くことができると先生は考えています。

古文の読解においては、正解が一つしかないこともあれば、どこに焦点を当てるかによって解釈が変わり、正解が一つとは限らないこともあります。
自分の答えや考えの根拠を説明できるようになり、他の文章を読む際にも応用できるような考え方の筋道、方法論を身につけることが大切にされています。

一つひとつの言葉に徹底的に向き合うことで、論理に基づく想像力が養われることを学んだ授業でした。