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YWCAカンファレンス

2021.11.12

[クラブ活動]

YWCAのメンバーが、関東地区中高YWCAカンファレンスに参加しました。

YWCAとは、Young Women's Christian Associationの略で、キリスト教を土台とし、学校内外の様々な奉仕活動や学校のキリスト教行事の中の運営やお手伝いをしている団体です。毎年、関東地区でYWCAに加盟している学校と合同でカンファレンスという宿泊行事を行っています。カンファレンスでは平和や人権、環境など様々な問題をテーマとして一緒に学び、語り合い、交流します。(3年に一度は全国カンファレンスで、全国から集まったYWCAの生徒や先生方とも出会い、共に学ぶ機会もあります。)コロナ禍で昨年度は中止、今年度はオンラインで関東地区カンファレンスが行われました。

2021年度のカンファレンスの主題は「これからのリーダーとは?セイフスペースをつくり出すこれからのYWCA」。ワークショップ、グループワークを通して、それぞれが自分たちの環境を見つめました。

後日の礼拝で、カンファレンスに参加した生徒が、カイパー記念講堂の壇上で報告をし、貴重な体験を全校生徒に共有しました。以下、報告の一部を抜粋し、グループワークの様子や抱いた感想などをご紹介します。

●グループワーク①テーマ:「闇鍋」の具材を話し合ってきめる。

具材の候補はリンゴ、ハチノコ、豚肉、シュークリーム、マシュマロ、イカスミ、豆乳、蕎麦など多種多様で、私はお互いに好きなものを挙げてそれから食べ合わせなどを考えて入れたくないものを挙げて削っていくのかなと考えていました。

しかしアレルギーの方のことを尊重して具材を決めているグループもありました。アレルギーという観点は私にとって盲点で、まず生命に関わることを聞くべきだと気づき、はっとしました。またこれはアレルギーに限ったことではありません。好き嫌いや宗教上の理由など、食べることができない理由はたくさんあります。公平だと思っていた自分の考えは、全ての人に配慮しきれていないものだったのです。

私は特に食べられないものはなかったので、好きなものを聞いて食べ合わせ等の組み合わせを調整する、というやり方を考えましたが、きっとアレルギー持ちの人や宗教上の理由をもつ人だったなら、先に「どうしても食べられないものはありますか?」と一秒の迷うもなく聞けたのでしょう。ここれセイフスペースをつくるために必要なのは、自分とは違う相手の都合を慮ることでした。

●グループワーク② テーマ:あるシチュエーションの台本で、役柄を演じながら、気付いたことを話し合い、良いものに変える。

台本は対話形式で、友人や先輩に遠慮して自分の意見が述べられないというような内容で、そのどれもが実際に起こりそうな例であり、セイフスペースがないことは案外身近なことなのだと痛感しました。

また、この話し合い中に、オンラインだったため存在を忘れられていた後輩が「私まだ演じてないです」と言えなかったことがありました。この経験もあり、上下関係がある時は目上の立場の人が寄り添うようにし、後輩が意見を出しやすい環境づくりが大切だと改めて実感しました。また反対に、後輩自身も意見を心の中で思っているだけでなく自分から言うべきだと主張している人もいました。確かに一人の人が一言いうだけでも流れは変わります。セイフスペースをつくるには、対等な自分の意志を貫く勇気も求められるのです。