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「世界一の防寒服」 イヌイットの冬服を着る

2021.06.03

[授業]

「3人ともかわいいー!」「あったかそう!」「近くで見てもいい?」

もこもこの毛皮の服に身を包んだ3人の生徒が登場すると、教室には歓声が上がります。
ここは中1の世界地理の授業。
生徒たちに本物を見せようと、先生が大阪の博物館からイヌイットの冬服を送ってもらったのです。

極北地帯に住む先住民族であるイヌイットの冬服は、アザラシやカリブー(野生トナカイ)の毛皮でできています。
顔を出す部分と袖口以外には隙間がなく、大きめに作られているので、服と体の間に空気の層ができ、保温の働きをします。
防寒という点では世界一の服であると言われています。

授業の途中、体操着姿の3人が廊下に出ると、重たいスーツケースがスタンバイ。
中を開けると、風呂敷に包まれた2種類のコート、手袋、ブーツが出てきました。
大量に抜ける真っ白な毛に戸惑いながら和気あいあいと着替えると、お互いの姿に笑顔がこぼれます。
「思ったより動きやすい」など、見るだけではわからなかったイヌイットの冬服の魅力をすっかり満喫した様子です。

世界を自由に旅するのは難しい昨今ですが、「生徒に本物と出会ってほしい」という先生の熱意は、教室と世界をつなぎます。
 

教室は大盛り上がり

廊下で記念撮影