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フェリスの生徒指導

クラスでの活動・生徒会活動・クラブ活動など学校生活全般において伝統的に大切にされてきた考え方や姿勢があります。

(1)「内なる規制」

フェリスでは明文化された事細かな規則が少なく、また「きまりだからきまりを守る」という規則の守り方はしません。なぜその規則を守るのか、自分がどのようにその規則を生かしていくのか、生徒ひとりひとりが自分で考えることを期待しています。外からの規制に従うのではなく、自己の内なる規制が求められるのです。自由のなかで、自分勝手な思いを自分から律し、他者のために心くばりがよくできること。これは「まことの自由」を大切にしていこうとする学校の精神につながるものです。

(2)自主性

全ての生徒会活動を生徒の手で運営します。自分たちの学校を自分たちの手で「自由」な場所、生徒ひとりひとりにとっての「居場所」となるようにしていくのです。生徒会・クラブ・各行事の実行委員会などの組織は、自主的に運営する仕組みとなっています。最初から最後まで自分たちの力でやり遂げることが基本です。企画立案・運営・課題解決などの多くの場面において、自分たちで考えて決め、考えたことには責任をもちます。自らの強い使命感あるいは旺盛な好奇心を発揮し何事にも全力で取り組む姿勢は、長い歴史の中で自然に育まれたものです。

(3)For Othersと自己実現

「責任学年」と呼ばれる高校2年生になると、リーダーシップをとる機会が増えます。リーダーシップの発揮の仕方は多様ですが、一貫して守られている規範があります。他者のために尽くす心と弱い立場にある人への思いやりです。普段は生徒を信頼し任せる教員も、利己心だけに基づき誰かを傷つける恐れのある判断をする場合には生徒を立ち止まらせ気づきを促します。中高の区別なく、ともに活動する環境の中、相手を尊重し気遣う心が養われます。他者に奉仕することが自己実現につながる場合も多いようです。

(4)対話

生徒同士あるいは生徒と教員間で、対話による緊密なコミュニケーションが日常的に行われています。多様な他者との心の交わりは、自分と異なる考え方や価値観をもつ他者への深い理解と慈しみへとつながっていきます。また、他者の声に耳を傾け、他者の視点から自己を捉え直すことが、いかに創造的であるかを生徒たちは経験のうちに学ぶのです。生徒ひとりひとりの個性が発揮され自由にのびのびと過ごすことができるのは、フェリスの日常に根づく対話という文化的土壌によるところも大きいのかもしれません。

組織図